目次
- スケールとは
- メジャースケール
- スケールのキー変更
- メジャースケールとマイナースケールの関係
- ペンタトニックスケール
- 3コードブルース
- マイナーペンタは得意だけど、メジャーペンタが苦手
- コードとスケールは合わせて覚える
- トライアドを覚えよう
- 曲中の注意すべきコードを把握する
- モードスケール
【基礎編】
【応用編】
【基礎編】
スケールとは
スケールとは音階の事です。一般的なドレミファソラシドはメジャースケールと呼ばれる音階になります。例として、動揺の「きらきらぼし」はドレミファソラシドの音を組み合わせて作られていますのでメジャースケールで作られたメロディという事になります。スケールには明るい、暗い、ブルージー、エスニック風などのそれぞれ特色を持った様々なスケールがあります。
メジャースケール
全てのスケールの基礎になるのがメジャースケールです。ギターの指板上では下図のようになります。基準となるドの音をルート(R)として各音名は度数で表記しています。度数についての解説はコード編で解説してありますので、詳しくはコード編をご参照ください。

スケールを覚える時にはボックスを作って覚えると実践で役立ちます。ルートから始まるボックス、2度から始まるボックスというように各ボックス合計7個のボックスとして考えることができます。メジャースケール以外のスケールもボックス毎に覚える様にしましょう。
【3度・ルート・6度から始まる各ボックス】

【4度・2度・7度から始まる各ボックス】

【5度から始まるボックス】

スケールのキー変更
基準となるルートの音がそのスケールのキーとなります。C(ド)をルートとしてドレミファシドを弾くとCメジャースケール、D(レ)をルートとしてドレミファソラシドを弾くとDメジャースケールになります。ギターの場合は同じポジションをスライドさせるだけなのでスケールのキー変更は簡単です。これからいくつかのスケールを紹介しますが、キー変更したい場合は同様にポジションをスライドさせるだけです。

メジャースケールとマイナースケールの関係
メジャースケールと同等に良く使われるのがマイナースケールです。ナチュラルマイナースケールともいいます。メジャースケールの3度、6度、7度の音を半音下げたスケールになります。メジャースケールの明るい印象のスケールに大して、マイナースケールは暗い印象のスケールとなります。

マイナースケールの覚え方ですが、マイナースケールのルート始まりのボックスとメジャースケールの6度始まりのボックスを比べてみると、3フレットスライドさせた同じポジションであることが分かります。つまり、CメジャースケールとAマイナースケールは同じポジションととらえる事ができます。但し、同じポジションでも度数が異なるのでこの点は気を付けてください。

ペンタトニックスケール
ギターらしさを最大限表現できるのがペンタトニックスケールです。ブルースやロックでよく使われるスケールですが全てのジャンルに活用できます。
ペンタトニックスケールにはメジャーペンタトニックスケール(以下メジャーペンタ)とマイナーペンタトニックスケール(以下マイナーペンタ)の2種類があります。メジャーペンタはメジャースケールの4度・7度を除いたスケール、マイナーペンタはマイナースケールの2度・6度を除いたスケールになります。

ペンタトニックスケールのメジャー・マイナーの関係は前述のメジャースケール・マイナースケールの関係と同様に3フレットスライドさせると同じポジションになります。
ここまでが基礎編となります。まずはメジャースケールとマイナースケール、メジャーペンタトニックスケールとマイナーペンタトニックスケールのポジションを覚えることが大事です。今後色々なスケールを覚えていく時もこの4つが基準になりますので、まずはこの4つのスケールを覚えましょう。
また、この4つのスケールで作られるギターフレーズは沢山あるので、コピーをする際に覚えたポジションと照らし合わせながら、どのスケールが使われているかを確認しながら弾くことをお勧めします。
【応用編】
ここからは応用編になります。コードとスケールを度数で考えていく為のアプローチなどを説明していきます。
3コードブルース
作ったメロディやフレーズがコード進行に対して外れた音に感じる原因は、コードに対して相性の悪い音を使っているからと思ってください。例外や使い方次第のところもありますが、まずはコードに適した音(コードの構成音)を選んで使っていくことから解説していきたいと思います。
まずは3コードのブルースを使って解説していきたいと思います。理由は以下の3つです。
- コードが3つしか使わない事
- 3つのコードが全てセブンスコードである事
- セブンスコード上で使えるスケールが豊富な事
最初からたくさんのコードが出てくる曲はそれぞれのコードの構成音を覚えるだけでも大変なので、最初はシンプルなブルースがお勧めです。キーAのブルースのコード進行は以下の通りです。このコード進行では、メジャーペンタトニックスケール(以下メジャーペンタ)とマイナーペンタトニックスケール(以下マイナーペンタ)の両方が使えます。
| A7 | A7 | A7 | A7 |
| D7 | D7 | A7 | A7 |
| E7 | D7 | A7 | E7 |
まずは3コードブルースを1つのスケールだけで弾いた場合の各コードの構成音とスケールの関係を見てみましょう。
最初にAメジャーペンタだけで弾く場合、A7コードの時にはコード構成音の7度がメジャーペンタから外れています。D7コードの時にはルートと7度がメジャーペンタから外れています。E7コードの時には3度と7度がメジャーペンタから外れています。

次に、Aマイナーペンタだけで弾く場合、A7コードとD7コードの時には共にコード構成音の3度がマイナーペンタから外れています。E7コードの時にはコード構成音の3度と5度がマイナーペンタから外れています。E7コードの時にAマイナーペンタではコード構成音4つのうち2つしかカバーしていないので、E7コードの構成音を積極的に狙っていかないと外れた感じになってしまいます。

このようにコード意識せずに一つのスケールで弾くとコードの構成音から外れた音で意図しないスケールアウトがでてしまったりしますので、コードの構成音を意識してフレーズを組み立てていくことが大事です。特にフレーズの最初と最後の音はコードの構成音を積極的に狙っていきましょう。
マイナーペンタは得意だけど、メジャーペンタが苦手?
マイナーペンタが得意だけどメジャーペンタが苦手。メジャーペンタをどう使ってよいか分からないという場合、コードの構成音の度数と度数毎の音の役割を理解すれば解決できます。
この問題は、「マイナースケールは、メジャースケールを3フレット分スライドさせたスケールと同じ」という解釈から、マイナースケールで覚えたフレーズをそのまま3フレット分スライドさせて使っても上手くいかないという場合が多いと思います。理由はマイナースケールとメジャースケールではポジションが同じでも度数が異なるからです。
【度数の役割】
コード構成音を使ってメロディを作る場合、構成音のそれぞれ役割があります。あくまで個人的主観になりますが各度数のイメージとしては以下の通りです。
- ルート:安定感、終止感がある。フレーズの最後に使うと纏まりがでる。
- 3度:コードの明暗感をはっきりと引き立たせる音。コードチェンジのした時の最初に使うとコードが変わった感じが強調される。
- 5度:コード内に収まっている一定の安定感はあるが、コードの特色が出しにくい無難な音。
- 7度:セブンスコードのコード感を出す。また、終止感は弱く次のフレーズへの繋がりを期待させる音。
- その他テンションノート:緊張感がある音、単体だとコードから外れた感じ。トライアドを組み合わせることで独特のスケール感が得られる。
例として、A7コードで下のようなマイナーペンタトニックスケールのフレーズを弾きます。最後の音は2弦8フレットのチョーキングでAの音で終わります。Aの音はA7コードの構成音を度数からみるとルートとなるので、フレーズに終止感もあり、収まりのよいフレーズになっています。

一方で全く同じフレーズを、メジャーペンタトニックスケールのポジションに3フレットスライドさせて弾くと、最後の音は2弦5フレットのチョーキングでF#の音で終わります。F#の音はA7コードの構成音の6度の音で終わることになります。6度の音はテンションノートなので終止感が弱く、外れたままの感じで終わってしまう為、収まりの悪いフレーズになってしまいます。

メジャーペンタでフレーズが苦手という人は、まずはコード構成音を意識して、ルートの音で完結するようなフレーズを弾くことから練習するとメジャーペンタ特有の感覚が身についてくると思います。チョーキングに適したポジションもマイナーペンタの場合とは違ってきますので色々試してみてください。
コードとスケールは合わせて覚える
引き続き3コードブルースを題材として説明していきます。各コード毎のコード構成音を狙っていく練習方法を一つ提案します。
【ミクソリディアンスケール】
〇7のコード構成音は、「ルート・3度・5度・♭7度」です。指板上で表すと以下のようなポジションになりますが、このメジャースケールの7度の音を半音下げた音階をミクソリディアンスケールといいます。ミクソリディアンスケールは〇7コード上で使うことができます。この様にコードの構成音と合わせてスケールを覚えていくと、どののコードの時に何のスケールが使えるか分かり易くなります。

A7コードの時にはAミクソリディアン、D7コードの時にはDミクソリディアン、E7の時にはEミクソリディアスケールを使って練習してみましょう。使うスケールはミクソリディアンスケールの1つのみです。また、スケールのポジションはコードの構成音にテンションノートを追加したものですので比較的容易に把握できると思います。大事な事は度数を意識することです。例えば、コードチェンジ毎に各コード構成音の3度から始めて7度で終わるというの意識してやってみてください。少しづつコツが掴めると思います。慣れてきたらメジャーペンタ、マイナーペンタ、ミクソリディアンの3つのスケールを混ぜて使える様になると少しレベルアップを実感できると思います。
【ミクソリディアンスケールの覚え方】
- メジャースケールの7度を半音下げたスケール
- メジャーペンタトニックスケールに4度と♭7度を加えたスケール
- メジャースケールを5フレットスライドさせたポジションと同じ。(度数は異なる)

トライアドを覚えよう
3コードブルースの場合はコードも3つしかなく、セブンスコードだけだったので難易度が低かったと思います。実際にブルース以外の曲に挑戦する時には色々なコードが沢山でてきますので、全てのコードの構成音やそれに対応するスケールを覚えるとなるとなかなか大変ですよね。そこで、まずは下のコードの構成音の表を見てください。

コード編でも解説しましたが、様々なコードは基準となるコードから派生させて構成されています。主要コードは大きく分けて、△(メジャー)系、7(セブンス)系、m(マイナー)系、♭5(フラットファイブ)系の4つに分けられます。また、コード構成音のルート、3度、5度の主要3和音をトライアドといます。
△系と7系の全てのコードには「R・3度・5度」のトライアドが含まれています。また、m系のコードは「R・♭3度・5度」のトライアド、♭5系コードは「R・♭3度・♭5度」のトライアドがそれぞれ含まれています。つまり、この3種類のトライアドでメロディを作れるようになれば殆どのコードをカバーできることになります。
実際にはトライアドだけで演奏するとコード感に乏しくなったり、3音しか使えないことからフレーズのバリエーションが狭くなる等の問題もありますが、まずは1つの曲を最後まで通して弾けるようになることが大事です。また、トライアドは今後の色々な知識を身につけていく上で重要な基礎になります。
曲中の注意すべきコードを把握する
これまでコードの構成音を狙っていくことの大事さと伝えてきましたが、演奏中にコードの構成音にとらわれすぎるとアルペジオを弾いているようなメロディのないフレーズになってしまう時があります。時にはシンプルにメジャースケール又はマイナースケールを使って歌心あるフレーズに目を向けることも大事です。
【ダイアトニックコード】
例として、「F△7-E7-Am7-C△7」というコード進行で解説していきます。このコード進行ではキーがCなので、Cメジャースケールが使えます。ダイアトニックコード上でキーのメジャー(またはマイナー)スケールを弾けばコードから音が外れることはありません。言い換えると、ダイアトニックコード以外のコードの時には、キーのスケールだけで弾き通すには難しいと考えることができます。ダイアトニックコードと異なるコードが分かれば注意すべきポイントが把握できる様になります。
それでは具体的にこのコード進行の中でダイアトニックコードとそれ以外のコードを確認します。「F△7-E7-Am7-C△7」のコード進行をディグリーネームで表記すると「Ⅳ△7-Ⅲ7-Ⅵm7-Ⅰ△7」の進行となります。ダイアトニックコードと比較してみると、F△7、Am7、C△7の3つのコードはダイアトニックコードであることが分かります。一方で、E7(Ⅲ7)がダイアトニックコードと異なっていることが分かります。

次に具体的にE7のコードでどのように注意すべきかを見てきます。E7のコードの構成音は「ルート・3度・5度・♭7度」です。Em7のコードの構成音は「ルート・♭3度・5度・♭7度」ですので、違いは3度の音だけです。つまり、このコード進行では、E7の時にコード構成音の3度音に注意して弾くというポイントを押えれば、Cメジャースケール一つだけでフレーズを組み立てることができます。
実は、この時にE7コード上ではミクソリディアンスケールを弾いていることになります。「E7コードの時にEミクソリディアンスケールを弾く」と考えるより「E7のコード構成音を弾く」と考えた方が実際の演奏時には分かり易いと思います。
「コード構成音+テンションノート=スケール」という意識が大事です。実際の演奏や作曲等で色々なスケールを使い分けたり、意図的にコードの構成音から外すような緊張感のあるフレーズも結びにはトライアドに解決させるということが必要になってきますのでコード構成音の度数の理解は必要になってきます。
モードスケール
モードスケールと呼ばれるスケールが7つあります。それぞれメジャースケールの〇番目から始まるスケールと説明されることも多いですが、この覚え方だとどのように使うのか分かり難いと思うので、メジャーペンタ(またはマイナーペンタ)+テンションノートとして覚えるとメジャー系、マイナー系でどのように分かれているかも理解しやすいです。

また、コード構成音から見ると、イオニアン・リディアンは〇△7コード構成音を含むスケール、ミクソリディアンは〇7コードの構成音を含むスケール、エオリアン・ドリアン・フリジアンは〇m7コード構成音を含むスケール、ロクリアンは〇m7(-5)コードの構成音を含むスケールとそれぞれなっています。
- イオニアンは、メジャースケールと同じです。
- エオリアンは、マイナースケールと同じです。